伊丹スカイパークへ認知症のオヤジを連れていく。
軽い認知症のオヤジは不意に外へ出て、空を見上げることがある。
そのままフラフラ出歩かれると、
こちらも探すのに大変なのだが
(まあ何回かはあったが。。。~~;)
足腰が弱った昨今はその心配も失せている。
北風吹き荒ぶ寒風の中、コートの類も羽織ることなく、
立ち尽くす。あまりに長いとオカンが連れ戻す。
何している?
飛行機を見ている。
実家のあたりは大阪空港を利用する飛行機が上空を通過する。
それを飽きることなく。。。見送っている。
かすかに畏敬の念を横顔に感じる。
まだ患う前に何度か聞いたことがある。
和歌山の港町で育った親父が、まだガキのころの
ある日海岸で遊んでいるとき、あたりが薄暗くなったかと
思うと地鳴りのような轟音がし
頭上を大編隊の鯨のような胴体の飛行機が飛んでいったとか。
後から聞いた話らしいが、大阪空襲に向かうB29の編隊だったらしい。
子供心に、とてつもないパワーをもつ国と戦っているんだ、と
思ったらしい。
それから数十年、同じ年端の中では洋楽に通じ、
アメリカンカルチャー大好きになったのは、あの時に見た
空飛ぶ鯨への憧憬があったのかもしれない。
そんなに飛行機好きならと
代休の本日、伊丹スカイパークに連れ出した。
平日で、コロナ禍で、冬場ということもあってか
(今日は比較的冷え込みはなかったが)ガラガラだった。
で、
肝心の親父だが。。。
まあ喜ぶことは喜んだのだが、薄い。
喜び方が薄ぺら〜い。こちらは拍子抜け。
そうか、近すぎるのか。対処物の飛行機が近すぎのか。
遠くから見ているのが、いいのか。
頭上の遙かなたを行くのを見上げるのがいいのか。
近すぎるとゴミの多さにしらける富士山と同じか。
何事もソーシャルディスタンス、近づかない方がいいのか。。。。
君子の交わり水の如し。
人との距離感見直そうかな(笑)
近すぎるのか。
これぐらい?
いやコレぐらいか。。。笑^^