強烈すぎる性愛本で雨宿り。
台風17号の影響で関西圏も天気が安定しない。時々吹きつける突風が夏の勢いから少し落ち着いた樹木の枝をくの字に曲げていく。低く厚い雲が命を持っているかのようにうごめく。余裕があるならどこか安全な場所で自然の天候ショーを見届けてみたいのだが、そうもいかない。
愛用の帆布カバンの中をまさぐる。ええ!折り畳みの傘を忘れているではないか!!ひと雨来る前に帰ろう。自宅から今いる図書館まで徒歩40分、軽いウオーキングにちょうどいいので、たまに足を運ぶ。折り畳みの傘など滅多に使わないから、カバンのスペースを広げるためにいつの間にか省いてしまったのかもしれない。緊急用にならないな………^^;
館内をサッと横切り自動貸出機の前に来た時、フッと1冊の本が目に留まった。そこは、本日返却された本を一時的に貯めておくスペースで、もちろん貸出可能だ。
「江戸の性愛術」
朝日選書の装丁 今いる図書館 書籍のタイトルというこの3つのワードがうまく脳内で処理できずにしばし佇んでしまう。本の題名とあと2つが合わない^^;
だがカラダが反応した。すぐさま手に取りページをめくる。あとのことは、覚えていない。時間の感化が飛んでいる。棚と貸出機の前だったので邪魔になると思い一度移動したのを覚えているだけだ。こんなに集中したことってここ最近あっただろうか、オレもやればできるんだ。(意味不明?) ページをめくる手が止まったのは、なんと1時間半後であった。
スゲ~この本!!!!
![江戸の性愛術 (新潮選書) [ 渡辺信一郎 ] 江戸の性愛術 (新潮選書) [ 渡辺信一郎 ]](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/book/cabinet/1060/10603564.jpg?_ex=128x128)
- ジャンル: 本・雑誌・コミック > 人文・地歴・哲学・社会 > 民俗 > 風俗・習慣
- ショップ: 楽天ブックス
- 価格: 1,296円
帰宅後アマゾンのレビューをのぞくと「こんな本が世に出ていいのか。。。。」との感想の方がいたが,
強く強く共感します。^^;
さあ帰ろうか、と本の影響の違いないクラクラする頭で図書館の出口に向かう。傘立てが目に入る。立てかけてある傘が10本ほど全てじっとりと濡れている。へえ~雨が降ったのか?外に出ると確かに道路が濡れており,というかあちこちに水たまりが浮いているではないか!!!!
「ああやっとやみましたね、よく降りましたね、台風のせいですね、傘持ってきてないもんだから、1時間半も待ってしまいました。こういう時に限って家に誰もいないものだから、迎えにきてくれないしね」閲覧席で前に座っていたよく見かける高齢の女性が独り言のように呟く。
聞けばけっこうなザザ降りだったようだ。ええ、気付かなかったの?そんなバカな、中にいても横殴りの雨音が聞こえてきたのに?怪訝そうな顔のおばちゃんにまさか「江戸の性愛術」に心奪われていました、とは言えんわな。
あのタイミングであの場所で、目に飛び込んできて、雨宿りの1時間半を20分ぐらいに感じさせてくれたって縁があるのだろうか。
春画というのですよね、あの手の絵は。生まれた時から高性能画像のH動画に慣れている若いヤツに見せたい、あの手の強調しすぎた画、頭にこびり付くと勉強どころじゃないかもしれない。
雲が切れていました。充実すぎる雨宿り.....でした。