家庭内離婚の風景
自宅の廊下ですれ違うとき、奥さんはピタッと壁に張り付くそうです。お腹と左右どちらかの頬を壁にベタ付け、スパイダーマンのように壁と一体になり、彼が通りすぎるのを息をひそめてやりすごす。その画をアタマにおもい浮かべるだけで、ゾ~~と寒気がします。ビルの中の廊下ではありません。自宅マンションです。調べたところマンションの廊下幅は大体80cm。その二人は、夫婦です。
GW 2ヶ月ぶりに大阪の実家&奈良の自宅と帰省した折、昨年末以来高校時代からの友人と食事しました。上記は友人の弟さんの話です。面識はありますが、もう何十年もあっていません。友人が弟さんの家庭内別居状態にあることを語りだしたのは、確か孤独死の話題がキッカケで、幸せってなんやねん?と発展していったときだったとおもいます。
以下友人が語り出した弟さんの家庭の話です。
夫婦間の会話は必要最低限....それも台本棒読み状態に等しく(奥さんは能面の如く感情を一切出さないし)キョリを置くかの如く、これみよがしの敬語だそうです。もちろん寝る部屋は、10年ほど前から別。じゅ、十年!!!!! で、なんと食事もほぼ別!!!!
私のところも、LOVELOVEでは、ありません。会話も少ないです。でもウチのヨメはスパイダーマンみたいなマネはしません。スパイダーマンについて詳しく伺うと、ヒトがすれ違うときかすかに空気が動きますが、その空気に触れるのがイヤ....みたい、とフッと息を漏らして友人は淋しげに笑います。なんと....まあ。
こういう状態で家に帰って寛げるハズはありません。耐えているのでしょうか。耐えるって、自分の家で?それで一緒にいるべきなのか? 子供さんのことがあるのでしょうか。ちょっと驚いてしまいました。なぜそうなったのか? ココロのよりどころはなんなのか?家庭そのものがストレスにならないのか?お互いの親は、気付いているのか? いろいろ聞いたいことがありましたが、ヨソの家庭のことであり、さまざまな状況があるし、ひとそれぞれの人生がありますから、口には出しませんでした。
そう、それぞれあります。
こういうのは、外からみるとネガティヴな印象で与えますが、それはあくまで自分や世間が基準になっているからではないでしょうか。聞くと弟さんは元気で、仕事に打ち込んでいるとのこと。もちろんメンタル面でも問題ないようだとのことです。
なら別に外野がどうのこうの口だしする必要はないのではないか、と友人にいいました。
外からはフツ~の家庭にみえてもその実は、さまざま。
GW彼はどうすごしているのか、外野は放っておいてなにより自分自身がほっこりする時間、空間があるならそれでいいのではないでしょうか。
そういえば昨年のこの時期は窓の外に映える新緑を病院のベッドから、点滴を何本もぶら下げながら観ていました。私も家庭のこと、親のこと、ゴタゴタを背負っています。生きています。でも、こうして昨年は手をつけていなかったブログを書いている...やりたいとおもっていたことができています。私は、幸せです!!!!