徒労の末に北酒場♬
精一杯の準備がたとえ徒労に終わったとしても、いつかどこかで役にたちます、必ず。
こってりと時間をかけた準備が全くの徒労に終わることがあります。それは飛行機事故のようの忘れかけたころに起こります。
金曜日、お得意先S社の方2名と昼食の約束をしていました。商談を兼ねた平たく言えば下心のある^^;パワーランチです。格上の方なのでそれなりのところへお連れしなければなりません。
当日朝になって、ガツンと殴られたような気分になりました。お店のリサーチをしていないのです。相手さまの事務所が従来の場所から移転されていたのを忘れておりました。新旧の事務所の場所は電車の駅でいうと5~6駅ほど離れています。旧オフィスの周囲は比較的熟知していたのですが、新しい場所でのランチは本日が初めてです。オイオイ、マズイと事前にネットで探索しましたがイマイチ
ピンときません。
新しい場所は、S社の製造拠点にほど近い場所にあります。つまり土地区分でいうと工業地域に近く飲食店街に出向くには、少しクルマで走らなければなりません。
約束の1時間ほど前に着き周辺をウロウロしました。少しの焦りと久しぶりの暖かさで背中がホカホカ。ハンドルを握って10分でガスト、王将と発見…若いヤツと来るなら別に構わないのですが……いい歳のオッサン3人でガストというわけにも…大事な話があるし。さらに5分走ると木曽路が!!!!!!う~ん木曽路か~メニューと値段はアタマに入っています。1人アタマ1,500円~2,000円か。値段はOK!なのですが、クルマで15分(1時間後はあと5分かかると推理)往復で30分~40分かかるのと、チェーン店というのが技がなくイマイチ決定打に欠けます。しかし、店がない!!!!時間がない!!!!仕方ありません、ひとまず木曽路で決定。
約束5分前にS社着、柔らかそうな生地のスーツ2人をクルマに案内しようとしたところ、リーダー格のMさん
『あっ、クルマはそこに置いておけばいいから、近いので』
‘は?近い?’
『和食でいいよね?最近できたのですよ~ 急ごう、店狭いから、限定狙いで!!!』
まるで競歩のような歩きのMさんに引きづられように徒歩3分……
一般住宅に挟まれるかのようにそのお店、蒲鉾の板ほどしかない看板がなんとも粋です。群青色も鮮やかな暖簾がなければお店とわからないでしょう。
今年に入ってできたというそのミニ割烹料理風小料理屋、メインは夜のようですが1,000円(繁華街なら1500円でもおかしくない)の30食限定日替わりランチが絶品でした。
走りまわった1時間余りが徒労に終わったの・・・・・いや、そうではありません、準備をしたからこそこういう流れになったのであって、下調べがなかったらMさんの提案がなかったかもしれません。何を聞かれてもパーフェクトに応答できるように準備したのに、一つの質疑のなかった会議のようです。
しかし、小料理屋って言葉の響き…そそられます、カウンターとテーブル席2つの北酒場♬に出てきそうなお店でした。奥さんも演歌顔♬の美人で次回は夜に、と思わざるをえなかったことを付け加えておきます。