場外乱闘、もあり。

50代中小企業崖っぷちのオヤジです。2015年体調を崩し長期入院。カラダもギリギリ。土俵際、俵に足の親指1本からの逆転を目指します!!

黒子を味方につける。

「キミは黒子見えるのか? キミの黒子だよ、黒子さま」

仕事の話が一段落したのをキッカケにホッと空気が和んだ。ほどよい加減にお茶熱さが伝わる高そうな湯呑みを口に運んだ時だった。現場上がりらしいゴッツイ系丸出しの風貌のC社長がボソッと呟く。

 

黒子って、あの黒子ですか、歌舞伎なんかで役者の衣装替えの手伝いをする、あの黒子?

 

「そう、正確には黒衣(くろご)と言うんだけどな」

 

ヤバい、話が長くなるか……不思議な話し、でも次のアポがあるし、けど面白そうだな…………ここで不思議なことが、本当に起こるのがこのC社長との時間なのです。

 

 

スタッフからLINEが入り なんと夕方のT社アポ、担当の方ノロウイルスで急遽帰宅、ドタキャン!!!そういえば20分前にスマホが震えていたのはこの連絡だったのか。本当に、こういうことが起こる。これを数値化したとするととんでもない確率になりゃしないか。この季節にノロになるか?でも、そうかT社の彼はまだ子供さんが小さいし保育園で移されてそれが家族を一周したということか、しかしまあこの瞬間に、出過ぎだろう。

 

 

どうもC社長のいう黒子とは、俗にいう背後霊のような存在らしい。このお方、信心は厚い。ご先祖を大切にされている。しかし黒子とは……

 

「そうなんだよ、一人で生きている、一人でなんでもこなしているように思えても、実は自分についてくれている黒子が手を貸し、段取りうまくいくように準備してくれているんだ。」

 

俗にいうご先祖さま、背後霊ですよね?

 

 

「まあ、そうだが実はワシ、姿見たんだ、それが確かに黒子だった…今まで誰にも言ってなかったからな」

 

はあ?姿を…見たのですか?(オイオイ…….^^;) で、俗にいうあのままの姿だったと。

 

 

「半年ほど前だけど泊りがけの現場の帰り、ユニック(リフト付きトラック)を北陸道で運転していてね、石川県からの帰りだけど、若いモンを一足先に帰していて、ワシ遅くなってね、うん、ワシ独り、ついウトウトしたみたいだ、車体が引き寄せられるように中央分離帯に寄っていったていた。フッと我に返る、ああダメだ激突する、とその瞬間、ワシの左からスッと黒い手が出てきてな、ハンドルをサッと切って元に戻してくれた。エッと思ってみたら、助手席に黒子がいて、トラックが元の車線に戻り安定したら消えた、まるでタバコの煙が周囲に馴染みこむように消えた」

 

「まあ、前からわかっていたけどな、実際姿を拝むと感動するな、ああ助けられたって まだ死ぬのは早いってことだ、もっと仕事して、世の中に貢献しろ、とこういうことだろ」

 

あの、黒子、まあご先祖さまですけど、お墓まいりを欠かさないとか、そうすることで付いていて助けてくれるのですか?

 

「まあ、それは当然だけど、あとはまあ、ちょっとしたコツというか、こだわりゴトがある」

 

 

教えてください!!

 

 

「まあ、連休前に一度会社まで来いよ、ただし言うかどうかはその場の雰囲気だけど……」

 

と言うわけで、明日か明後日(27日だけど営業しているので)出かけることにしました、京都ですが。