しんみりと独り身を感じるとき
たんまりとサウナで汗を絞り、S君と2人休憩エリアでゴロンとマグロになっていたときのことです。私の憩いの場所にどうしてもついてきたいと後輩にあたるSくんの背中、左右の肩甲骨の間におできのようなモノを発見しました。現在皮膚科で治療中とのことですが、おできが小さく治ったような状態になったり、またムクッと目を覚ましたように大きくなったりの一進一退だそうです。そう痛みがないそうですが、自分では見えない場所だけに気にし出すといても立ってもいられなくなるとか。
(そういう場合どうしてるの?)
ええ~と姿見で背中を写し、それをまた手鏡で背中ごしに見ています…….
(大変だなあ…..)
で、薬を塗るときは? えっと、孫の手に軟膏を塗ったガーゼを両面テープで貼り付けうまく操作して患部にとどかせます。
(独身40男が孫の手を操って……すごい図やな)
(猿でも飼って訓練すれば?いや待て!!!近い将来そういうことが可能なロボットができるかもしれない!j人類は常に困りごとを工夫することで進化して北のだから)
やめてくださいよ!!今の季節ならまだいいですが、晩秋の人恋しくなる頃にロボットに話しかける中年独身男って、めっちゃ寂しいではないですか!!!!
こういうときしんみりと独り身を感じます、Sくんはボサッと言い放ちました。微妙な位置に居座るおできがほんの少し大きくなったように見えました。