場外乱闘、もあり。

50代中小企業崖っぷちのオヤジです。2015年体調を崩し長期入院。カラダもギリギリ。土俵際、俵に足の親指1本からの逆転を目指します!!

『コンビニ人間』...座布団10枚!

フッ~と長めに息を吐き切り顔を上げると、レジのスタッフさんと目が合いました。そそくさと視線をはぐらかしたのは若いイケメンくんの方でした。
私はどんな顔をしていたのでしょうか。完全に時間の概念がトンでいます。手にしていた『文芸春秋9月号』をそのまま平積みしてある元の場所に戻しました。丁寧に。


何分くらい立ち読みをしていたのでしょうか。Gショックを確認しますが、デジタル数字がどれくらい移動したのかつかめません。文字盤をみているようで、実はみえていないような感覚です。そのままレジに持ち込み1000円ほどと交換で『文芸春秋9月号』を自分のモノにしてもよかったのです。天皇陛下の記事も読みたかったのです、ただそのときはもうミッションが終わったような気がしてしまったのです。


大阪の実家と奈良の自宅に2泊づつ帰省しておりました。実家で夕刊をながめていたら、『文芸春秋9月号』の広告が目にとまりました。
『155回芥川賞 コンビニ人間 全文掲載.....』の文字、これはチラ見したいなあ。翌日母の買い物に付き合いイオン系スーパーに、母が食材を仕入れる間に店内にある本屋さんに足を運びました。レジから通路を挟んで最初の棚の裏側スペースに、それは平積みされておりました。手に取ってチョィ見のつもりでした。
落ちていました.......2ページ目で完璧に引き込まれておりました。その読ませること読ませること、脳内活字グルーヴです。

ココ4~5年は、芥川賞作品よりも個人的には、本屋大賞の作品の方が引き込まれ度合は上でした。でも、これは......おちる!!!!のひとことです。見事に時代性にマッチしているし、人間の奥底に潜むムラ社会的想念をあぶりだしております。多様性社会だといわれて久しいですが、それはただ枝葉が増えただけで、幹や根っこは縄文式時代となんら変わらないということ。

うう~この小説凄すぎ、極私的には2016年度のベスト1になるかもです。この主人公に至極共感します、応援したいです。不条理な世の中でも生きて行こう!!!
立ち読み申し訳ありませんでした、借りは必ず返しますから。それもこれも面白すぎるから、なのです!!!!

待たせている、おふくろ..完全に忘れていました!!!

 

文藝春秋 2016年 09 月号 [雑誌]

文藝春秋 2016年 09 月号 [雑誌]

 

 

 

コンビニ人間

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